欲しかったなあ…超能力 

2007, 12. 19 (Wed) 14:57

少し体の具合が良くなってきたところで、何か軽い読み物でもないものか…と本棚を漁ったところ、ありました。未読本を積んでおく棚に、今の私にちょうどいい本が。

伯爵夫人は超能力 (集英社文庫)伯爵夫人は超能力 (集英社文庫)
(1999/04)
ドロシー ギルマン

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タイトルそのままに、伯爵夫人と名乗る女性に超能力があるという設定です。
作者は『おばちゃま…』シリーズで有名なドロシー・ギルマン。この本を手に取ったとき、なんだか私の弱った脳を活性化してくれそうな気がしました。

もしこの本を読んでみようかな、という気になった方に一言申し上げたい。
それは 最初の3ページで読むことをやめてはいけない! ということを。
冒頭でいきなり、なんだか粗筋めいた主人公の紹介があります。このままずっとこんな文体なんだろうか…と気が気じゃなくなってくる。
それをぐっとこらえて読み進むと、5ページ目あたりから本筋に入り、文中のスピードが減速します。そしてやっと物語らしくなるのです。ああよかった。

主人公のマダム・カリツカは、伯爵の称号を持つ男性と結婚した経歴があることから“伯爵夫人”と名乗っているが、それに異を唱える人は誰もいない。常に頭をあげ毅然と歩く姿、優雅な身のこなし、そして前向きな性格は周囲の人々を自然と明るい雰囲気にさせる。
そして主人公が「読み、承ります」という看板を挙げる予知夢を見ることから、物語は始まる。彼女には千里眼の超能力があり、時計や指輪などの物に触れることで持主の過去や感情を読み取ることができるのだ…
ある事件をきっかけにプルーデン警部補と知り合い、彼女は数々の事件を手掛けることになる。

サイコメトリーという言葉を当てはめたいところだけれども、持主の未来までも感知してしまう能力であるため、やはり千里眼でもいいのかな、という気がします。
霊力、波長、ブラックマジック、ヴゥードゥーの呪い…オカルト好きにはおなじみの言葉がちりばめられ、のんびりしたマダム・カリツカの周囲に殺人事件が起きる。その渦中にありながら彼女は人を信じることをためらわず、手のあいたときにはいつもちょっとした楽しみを見つけたりする。
貧乏であっても、心の貧しさと無縁であればいい。心を豊かにすること、明るさを失わないことが大事…。私はドロシー・ギルマンがそれを言いたいばっかりにこの作品を書いたのではないか、と思えてならない。

本書を読み終わったとき、私は 最初の1ページで投げ捨てなくてよかった! と真剣に思った。
さっき調べたら続編があるらしいです。こちらもぜひ読みたい。

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